舞台『子供のためのシェイクスピア「ハムレット」』
2014/9/12、あうるすぽっとにて観劇。
先日観劇した「I DO! I DO!」マイケル役のひとり、福井貴一さんご出演とのことで観劇を決める。やはり素敵な声。
内容は「子供のための〜」ということで極端な子供向けを警戒していたが、決して子供をナメることなく構成されていたように思う。私が子供の時に出会っていたかった。
感想メモなど
- ロビーは魔法の世界
- 帽子とコートと机と椅子と
- 「子ども」とは
ロビーは魔法の世界
ロビーの装飾はダンボール製だったりしてかわいい。とはいえこの塔の内部にはあんなセリフやこんなセリフが書いてあるので油断はできない。日頃ぼんやりとした言葉ばかりを選んで使っている私にとってはナイフのようだった。
帽子とコートと机と椅子と
衣装も装置もとてもシンプル。黒い帽子とコートは舞台上に「いる」のと「いない」のとの間にあるようでとても印象的。並ぶと役者さんの体格の違いでちょっとした変化が生まれるのも面白かった。舞台上には木製で飾りのない机と椅子。飾りがないので様々な用途に使える。なるべくシンプルにしたことで、言葉がこだまのように繰り返したり登場人物が(コートを脱いで)出たり(コートをまとって)消えたりするような構成が生きたのかもしれない。舞台って魔法みたいな空間だと思った。
「子ども」とは
あらすじをあまり真剣に確認せず行ったのだがかなり人が死ぬ話で、この公演も子供向けとはいえそのあたりの容赦はなかった(そりゃ容赦のしようがないが)。子供向けにくだいていた部分は、ところどころの表現が現代ネタ(友人同士が「ウィッス!(※妖怪ウォッチ?)」ってしてたりとか)であったくらいだろうか。死ぬとかどうとかの話がひととき和む。
どんどん消えていく登場人物を見ながら、もし自分が身近な子供(小4の姪を想定した)を連れてくるとしたら、予習・観劇・復習では大人はどのように振る舞うのだろうかと考えていた。名前が長くて覚えづらいだろうからと予習をしただろうか。帰ったあとに真似してコートと帽子をかぶってクラップ(手拍子)などしただろうか。たとえ話はきちんと理解できていなくても、その空間で感じたことが何らかの(ポジティブな)刺激となればいいなと思った。
次の興味
- 現代でも作品のモティーフに使われることが多いので、シェイクスピアは時々読もうとしないといけないなと思った←この思考はだいたい持続しないのが良くないところだという自覚はある