かべメモ

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すすめ!あるべき姿のために(ラ・マンチャの男観劇メモ)

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「2015年版『ラ・マンチャの男』に出会えてよかった!」

というその辺の個人的メモです。偏りがあります。

よく当たる占いみたいな

平たく言ってしまえばどこかのおじさんのお話なのに、自分に当てはまるんじゃないかという事象が多い。鏡の騎士にボコボコにされるところなど何度見ても自分の心が打ちのめされるようだった。それでも最後に「見果てぬ夢」のメッセージを受けると、いま我が身に起きている大変なことに立ち向かうエネルギーをもらうように劇場をあとにできた。幸四郎さんすごい!

「大変なこと」と書いたが、現在かなり頭を悩ませている事案があり(※人からしたら全然ヤバいものではありませんのでご心配なきよう)、地味にエネルギーを吸い取られてつらい日々だったが、そういうときにあの台詞がよぎる。

一番憎むべき狂気とは、あるがままの人生に折り合いをつけて、あるべき姿のために戦わないことだ

私の悩みは現在もまだ解決しきっていないが、徐々に立ち向かいつつある。

いつかまたこの作品に出会った時は、置かれている環境も変わっていて、また違うことを思うのだろう。

懐かしいようで新しい霧矢さん

打ち明けると、今回は霧矢さんが演じるアルドンザが主な目的で観に行ったのです。ファン的に辛いシーンもだいぶありましたが、新境地なのにどこか懐かしくて、でも総合したら新しい霧矢さんなのでした。
  • 霧矢さん退団後の公演をほぼ観ているので、「どうした!」と思うくらいに宝塚時代を思い出すような台詞回しだった。こういう演出方針だったのだろうと思う。あまりに懐かしかったので、退団前にファンだった人は絶対観たほうがいいとプッシュして回ったりもした。
  • それはさておき、中にドルシネア姫がいるのが見えるようで(特に公演期間があとになるにつれて)、「ドン・キホーテのおじさんがんばって!私もそう思う!」と作品の筋をそっちにのけつつ密かに応援してしまうのだった。
  • 背がそんなに低くないはずなのに、あまり大きく見えなかった(カンパニーの平均身長が高めなのかな)のがとても新鮮。
  • 退団後のきりやさんは「本当の私を見て!」と言う役がとても多い気がする
  • (劇中劇)ラストの「私の名前はドルシネア」のあと、彼女はどこに行ったのだろうな…と妙にソワソワした。遍歴の旅に出てないよね?

そのほかあれこれ

  • 最後に階段が降りてくるときに、階段の途中に人が立ってるのが何度観ても不思議だった。
  • お馬の大将とロバのちびすけ超かわいいわぁ…!(アルドンザとふれあうシーンもあったからなのか)
  • 床屋のギャグが東京の後半くらいから一部変わった…?(「壁ドン!キホーテ」→「一発、二発、散髪屋」みたいな)

また会いたい、できたら心が強いときに

舞台は上演されるたびに変わっていくもので、今回の上演はまた今回だけの味わいがあるものなのだろうな…ということを、(いま特に具体的なエピソードは出ないが)いつもより強く思った作品だった。

今回私には、この作品はかなり強烈に刺さった。次回の観劇が叶うならば、もう少しコンディションを整えて挑みたい。歩み続けなくては。