編み物の失敗歴から得た教訓
私の(主に冬場の)趣味の一つに編み物があります。とはいえまだそんなに難しいものは編めません。掲載の画像は現在絶賛編みかけ案件の一部です。こんなに不揃いでも楽しくやっちゃってるんだぜ!みんなも編もうよ!(そしたら需要が増えて材料も手に入りやすくなるのに!)って思います。
小さな頃に子供用の編み機をサンタさんにリクエストした*1あたりから私の編み物への興味と憧れは始まったと記憶しているのですが、潜在的な左利きだったからなのか長らく棒針編みの仕組みを理解できず、さりとてかぎ針編みでも完成まで編み切ることができなくて、糸を買ってみて→トライそして挫折→また来シーズン…みたいなことをぽつぽつ続けていました。
周囲に得意な人やコツの伝授がうまい人がいたり、せめて糸を近所の手芸店で買ってたら聞きに行けたりして話が違ったのかもしれません。
プロジェクトの目標設定
編み物は自分という作業員を使ったひとつのプロジェクトのようなものだなと思っています。ただし指揮官も自分。
指揮官がいくら夢のような完成図を提示したところで、作業員が完成させられないものでは、このプロジェクトは失敗に終わります。代わりに編んでくれる優しい人なんていないのです。
難易度を見極められなかった10代の頃は、大量の編みかけ案件のみを生産していたように思います。まったくやる気が上がりません。やたら太い糸でかぎ針編みした、ポーチのような花瓶のような円筒形の物体(やめどきがわからくて放置していた)とか、セーター的なものを作ろうとして作り目で挫折してごちゃっとなったものとか…*2。
20代になって初心者向けの(しかも使いやすいデザインの)編み物の本に出会い、そこに掲載されていた手袋が作れた時は割と本気で感動しました。私でも作れるのかと*3。
「どこまでならできるかな」という予測をしてみる
手袋のあともやっぱり完遂できない系の失敗はしていたのですが、何回か失敗するうちに、だんだん「このくらいならゴリッとできるかもしれない」という作業量が見えてきたりします。
棒針編みは基本四角いので、「◯段×△目」という計算から何度編むモーションを取る必要があるのか割り出すとか。1段編み終わるまでの時間を測って、あと何時間くらい作業したら何段終わるのか計算したりだとか。得意な編み方と苦手な編み方があるなとか。
私は意外と単調作業に弱いようで、大規模なメリヤス砂漠はたいてい突破できません。でも模様編みはもっと突破できません。BGM(または映像)とか作業効率が良い姿勢を続けられる椅子とかがあればいけるのでしょうか。
自分が使うものだとちょっと頑張れる
多少技術がおぼつかなくても、完成後に使えるものを作っていると、ぼんやり作っているときよりもモチベーションの持続率が高いなと思いました。思えば初編み込みだった2色編み込みのミトンは、完成後私の凍える指先をしっかり保護してくれました。
とはいえ基本的な作り方がわからないと作れるようになれないものもあるわけで(ウェアとか)、ゆくゆくは作れるようになりたいものがある場合は心に余裕があるときにトライするのがいいんだろうなと思います。
ベストは2度ほど作ってみましたが、てっきり着られるものと思ったら合わせられる手持ちの服がなくて外では着ていません。贅沢な部屋着め…。
人に作るのはやめとけ
古い時代の人間なので、手編みのなんとかをプレゼント的な妄想にとらわれていたことがありました。しかし、今日び大抵のニット製品は既製品を買ってきた方が安いししっかりしているのです。
人に作るとなるとクオリティが極端に気になるので、よっぽど自信があるとき以外は「作ってプレゼントしよう」などとは思わないほうがいいなって思いました。
棒針の編み方がだいたいわかってきた頃、初めて手袋を編めた!と喜んでいる勢いで母に同じものを編みましたが、完成間近になって「全部ねじり目で編んでた」ことに気がついてぐったりした経験があります。そりゃ作業時に疲れるわけだ…。結局ねじったまま編みきって渡しましたが、その後それがどうなったかはわかりません。
おわりに
最近は初心者でも無理なく仕上げられる作品集やネットでの基礎動作の動画公開(どんなに丁寧に図を描いてもやはり静止画では理解しきれないところがあるのでものすごく助かった)などもあり、比較的挑戦しやすい環境が整いつつあるのかなと思います。
憧れがあるならば簡単なやつから!ぜひ!やらないとできるようにならないし!